東京湾は関東の太平洋側に大きく開けた湾で、千葉県館山市の洲埼灯台~神奈川県三浦市の剣埼灯台までのエリアを一般的に指します。江戸時代にはいわゆる「江戸前」と呼ばれていたところです。ここで獲れた魚を使った寿司は「江戸前寿司」という名前で有名ですね。
現在でも大きな役割を果たす湾
面積1,380km2、最大水深700mの東京湾は、栄養豊かな深海を持つため、都会の湾にして希少な深海魚が揚がるという特殊な環境でもあります。江戸時代には多様な魚が多く獲れましたが、環境汚染が進んだ1970年代には魚が激減し、「死の海」という不名誉な名で呼ばれたこともありました。
その後、環境保全、水質改善が進められ、現在ではまた豊かな生態系が復活しています。
東京港、千葉港、木更津港、横須賀港、横浜港、川崎港の6つの港があります。横須賀港には米軍基地があり、他の港は海外との輸出入貿易の拠点として重要な役割を果たしています。
観光地としての側面
東京湾沿岸は過去数十年で開発が進み、今では一大観光地としても多くの人を集めています。
「葛西臨海公園」や「お台場海浜公園」は海を眺めながらの浜遊びやBBQなどができ、夏は大変にぎわいます。またクルーズ船や屋形船で東京湾を周遊する東京湾クルーズも、年間を通して人気のアクティビティの一つです。